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災害時の救援物資供給のあり方/ホワイト物流実現の難しさ─ロジスティクスシステム研究会10月会合報告
お知らせ詳細
災害時の救援物資供給のあり方/ホワイト物流実現の難しさ─ロジスティクスシステム研究会10月会合報告
2022年11月21日
ロジ研
ロジスティクスシステム研究会では、第6回会合を10月18日(火)に実施しました。
10月会合では、(株)ピー・アイ物流企画と住化ロジスティクス(株)の2社より、各社における取組についてご発表をいただきました。
実施概要
1)日 時 2022年10月18日(火)14:00~17:00
2)開催方式 当協会会議室での開催とZoomによるオンライン開催の併用
3)発表テーマ
①「誰が救援物資のサプライチェーンをコントロールするのか」(ピー・アイ物流企画)
②「ホワイト物流の推進運動の取り組み」(住化ロジスティクス)
発表①「誰が救援物資のサプライチェーンをコントロールするのか」
1)発表企業:(株)ピー・アイ物流企画
2)発表のポイント
○過去の災害での不具合事例
○なぜ不具合が続くのか
○被災地域支援に関わる専門家の事例
○救援物資サプライチェーンへの物流専門家の関わり方
3)事後アンケートでのコメント
○災害時物流のあるべき姿というのは大変勉強になりました。意見交換の中で、自動車の燃料切れに関する意見がいくつか出ましたが、車両メーカーの立場では、将来の自動車の動力源(軽油か電気か水素か)について、現状ではカーボンニュートラルが叫ばれている一方で、災害時対応という観点も重要だと認識させられました。
○災害時の物流網確保は命を繋ぐ意味でも重要課題と言えますが、プレゼンにあった「専門家チーム」の組織編成や体制について、不測の事態に備えて普段からどのように構築すべきか、その点を考えることが難しいと思いました。
○災害時における救援物資の物流では「荷主」に相当する主体がおらず、ロジスティクスのように全体最適を前提としている仕組みが通用しないことが理解できました。また、何から議論を始めればよいかが分からないほど混沌としている領域であることも理解できました。
発表②「ホワイト物流の推進運動の取り組み」
1)発表企業:住化ロジスティクス(株)
2)発表のポイント
○持続可能な物流の実現に向けた自主行動宣言
○取組項目と事例
・運転以外の作業部分の分離
・発荷主からの入出荷情報の事前提供
・リードタイムの延長
○まとめ
・取り組みにおいて苦労した点
・定期的なフォローの必要性
3)事後アンケートでのコメント
〇ホワイト物流と物流サービスの水準維持はトレードオフかもしれないが、そこに物流改革、革新のタネがあるように思いました。
○ホワイト物流に関する取り組みを愚直に取り組まれていることに感銘を受けました。ビジネスに関係するKPI設定をないと、取り組むことが難しそうである点が参考になりました。
○発荷主の立場からホワイト物流に取り組まれていることは意義のあることだと思いました。物流子会社の立場で着荷主と交渉をすることは難しい仕事であると感じました。着荷主の対応(反応)を整理した場合、まったくバラバラなのか、いくつかのパターンに分類できるのか、分析をしてみると興味ある事実がわかるような気がしました。
事務局より
今回の2社のご発表に共通するキーワードとして、「持続可能性」があると考えました。発表①では非常時における救援物資の供給体制を整えることで、人々の生活における「持続可能性」をロジスティクス・物流を通じて支えることの重要性を認識することができました。
発表②ではホワイト物流実現を通じて、平時におけるロジスティクス・物流そのものの「持続可能性」を確保することの大切さとともに、ホワイト物流の実現に向けて継続的に取り組みを進めることの難しさを研究会メンバーで共有することができました。
実際にお話を伺う機会が限られると思われる、災害時の救援物資供給に関するご経験やホワイト物流実現の取り組みにおける苦労点を共有いただいたことは、研究会メンバーが業務に取り組む上での知見を広げるにあたって、大変有意義な機会になったものと思います。
2022年度参加メンバー企業一覧:22社24名(社名50音順/2022年10月31日現在)
アセットソリューション、アビームコンサルティング、伊藤ハム米久ホールディングス、
エコネクト物流、SBSリコーロジスティクス、カリモク家具、関東柳川合同運送、
京セラコミュニケーションシステム、鴻池運輸、ジョーンズラングラサール、
住化ロジスティクス、西濃運輸、大成建設、帝人、東芝デジタルソリューションズ、
トラフィックレンタリース、日本貨物鉄道、ハンナ、ピー・アイ物流企画、日立製作所、
日野自動車、ベネッセコーポレーション
過去の参加メンバー企業はこちらからご確認いただけます。
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