J-CLOPコラム 第6回 荷役等時間とその判断基準
2026年4月の改正物流効率化法の全面施行を受け、荷役・荷待ち時間の削減は、全事業者(荷主・運送事業者)に求められる対応となっています。
荷役等時間の判断基準では「2時間ルール」が掲げられており、1運行当たりの荷待ち時間と荷役等時間の合計を全国平均で2時間以内にすることが、国(経産省・農水省・国交省)の指針となります。ただし、待機時間が荷主の指示による「運転業務に不可欠なプロセス」であれば、労働時間とみなされる場合があります。
そもそも「荷役等時間」は、荷役作業(貨物の積込み、取卸し)と附帯業務(検品、荷造り、搬出入、仕分け、ラベル貼り、陳列など)に大別されます。荷役作業も附帯業務も無償で実施するものではなく、荷主が依頼した場合は標準的な運賃にも記載があり、ドライバーの作業として費用化すべき事項です。これは本法律の施行以前からの問題であることを認識していただく必要があります。これまでの経緯で無償実施しているような状況であれば、しっかりと定義し直す必要があるでしょう。
荷役等時間の削減には、第一に実態の把握(見える化)が必要であり、トラックごとの荷役時間を記録するほか、サンプリング調査も有効です。次いで、見える化によって把握された課題に対する荷主の施策として、①予約システムの導入(到着時間を指定し、待機を分散)、②荷役作業の効率化(パレット積みへの変更、フォークリフトでの荷役、検品作業の簡素化)、③物流担当者の配置(ドライバーの負担を減らすため、荷主側の荷役スタッフを配置)などがあり、運送事業者の施策として、①ドライバーへのヒアリング(荷役等時間が大きい理由の把握)、②荷主との契約見直し(荷役や附帯業務を契約に明記し、料金を請求する)、③運送計画の修正(現場の状況に合わせて、無理のない運行スケジュールを組む)があります。
目指すべき「2時間ルール」は荷待ち時間と荷役等時間の合計であることから、荷役等時間をどの程度削減すべきかはケースバイケースではあるものの、可能な限りの短縮を目指すべきです。
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