2025年度物流コスト調査報告書(概要版)の公表 ~売上高物流コスト比率は5.32%~
公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会(以下、JILS)では、通商産業省(現 経済産業省)の『物流コスト算定活用マニュアル』に準拠して物流コストの実態把握を行うとともに、文献調査や国際比較など、多面的な調査により日本の物流コストに関する総合的な基礎データを蓄積することを目的として物流コスト調査を毎年実施しています。
このたび、2025年度に実施した調査結果をまとめた「2025年度物流コスト調査報告書」の概要版を公開しました。
調査結果の概要
2025年度調査(有効回答205社)の売上高物流コスト比率は5.32%(全業種平均)となり、前年度から0.12ポイント低下しました(※)。
前年度比では低下したものの、過去20年間の調査結果と比較すると4番目に高い水準にあります。物流事業者からの運賃・料金値上げ要請や労働力不足による人件費高騰を背景に、売上高物流コスト比率は長期的な上昇傾向にあり、直近では高水準で推移していると考えられます。
また、同一サンプルによる前年度比較が可能な2年連続回答企業(135社)では、売上高物流コスト比率の平均値は前年度から変動していないものの、個社レベルでは上昇した企業が69社(51.1%)と、低下した企業66社(48.9%)をやや上回っており、多くの企業で物流コストの上昇圧力が続いている状況がうかがえます。
本調査(企業を対象とするミクロ物流コスト調査)はサンプル数が約200社に限られるため、とくに物流危機の影響が大きかった近年では数値が乱高下する傾向が見られます。このため、長期的な傾向の把握には「指数でみた物流コストなどの動向」や「マクロ物流コストの調査」もあわせてご参照いただくことを推奨します。
「指数でみた物流コストなどの動向」によれば、2024年度の実績としては物流単価の伸びが販売単価の伸びを上回り、売上高物流コスト比率は微増に転じています。物流事業者から値上げ要請を受けた企業の割合も92.8%と前年度から1.1ポイント上昇し、4年連続で上昇していることから、値上げ圧力は依然として強い状況にあります。
「マクロ物流コストの調査」によれば、日本のマクロ物流コストは2020年度に一度低下した後、2021年度以降は増加傾向にあり、最新値となる2023年度は55.4兆円と過去最高水準に達しました。2024年度の予測値も56.6兆円前後と、さらなる増加が見込まれています。
以上のように、ミクロ物流コスト調査における単年度の数値は低下に転じたものの、多面的な検証からは、物流コストの上昇圧力は依然として継続しているものと考えられます。
※本調査(2025年度調査)は、主に企業の2024年度(または直近決算年度)の実績を基に集計しています。
報告書(概要版)のダウンロード
・概要版:2025年度物流コスト調査報告書
・これまでの物流コスト調査報告書・物流コスト関連情報
報告書(詳細版)の購入
本報告書の詳細版は、Amazon・政府刊行物センター等で販売します。※5月下旬頃の発売予定です。
※日本ロジスティクスシステム協会の会員の皆様には、割引価格を設定しています。会員価格での購入については、事務所までお問い合わせください。
2026年度の物流コスト調査
2026年度の物流コスト調査は、7月を目処にアンケート票を送付する予定です。
アンケート票をご提出いただいた企業には、後日、調査結果をまとめた報告書(詳細版)を1部送付します。
本調査に関する問い合わせ先
公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会 JILS総合研究所 調査担当者:三谷(みたに)まで
〒105-0022 東京都港区海岸1-15-1 スズエベイディアム3F
E-Mail:mitani★logistics.or.jp (★を@に変更願います)