JILSニュース

2025.05.13 2024年問題

「時間外労働960時間規制に対するトラックドライバーの意識調査 」調査結果の公表

公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会(JILS)では、働き方改革関連法により2024年4月1日以降、自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限規制が適用されることで生じる諸問題、いわゆる「2024年問題」に関連して、時間外労働960時間規制(※)に関するトラックドライバーの意識調査を実施いたしました。

本調査は、2024年4月1日のトラックドライバーの時間外労働960時間規制施行後におけるトラックドライバーの労働環境への意識や影響について理解すること目的としています。このたび、調査結果を公表しました。

時間外労働960時間規制に対するトラックドライバーの意識調査アンケート結果

【お詫びと訂正】2025.5.15
2025年5月13日(火)に公表した「時間外労働960時間規制に対するトラックドライバーの意識調査 」のWeb掲載”調査結果の概要”に誤りがございました。下記のとおり、訂正させていただきますくとともに、深くお詫び申し上げます。上記の調査結果(PDFファイル)には訂正はございません。

調査結果の概要(訂正箇所)

  • 2024年4月以降のドライバーの労働時間は「減少した(47%)」、「変わらない(45%)」、「増加した(9%)」と回答した。
  • 時間外労働時間の上限年間960時間を12か月で割ると1月あたりの上限は80時間となる。80時間以上の時間外労働を行っているドライバーは、今回調査で12%と回答した。前回調査の27%と比べると15ポイント減で規制後の時間外労働は大きく改善した。
  • 規制前に感じていた不安が、規制後にどう変化したかは、年齢、性別、ドライバー歴、残業時間などによって異なるが、特に「収入が減った(24%)」や「業務が計画しにくくなった(16%)」に対する変化が多かった。一方で、全体の63%は「不安はなかった」と回答した。
  • 規制前に感じていた期待が、規制後にどう変化したかは、年齢、性別、ドライバー歴、残業時間などによって異なるが、特に「余暇の時間が増えた(34%)」と「積み込み先や届け先での待ち時間や荷役時間が短くなった(32%)」に対する変化が多かった。一方で、全体の42%は「期待はなかった」と回答した。
  • 規制に対する影響は、特に「休みが取りやすくなった(29%)」と「深夜運行が減った(24%)」に対する影響が多い。一方で、全体の37%は「影響はない」と回答した。
  • 仕事に関する情報収集の手段は、「ラジオ(49%)」が最多、次いで「Instagram(24%)」、「YouTube(21%)」と回答した。

調査の実施概要

  • 目的
    トラックドライバーの時間外労働960時間規制施行後の、トラックドライバーの「労働環境への影響」を調べ、情報を共有する。
    2024年3月に実施した「時間外労働960時間規制に対するトラックドライバーの意識調査」と比較することにより、時間外労働960時間規制の施行前後で、トラックドライバーの「期待」と「不安」に対する回答結果の変化を調査、共有する。
  • 調査期間
    2025年2月17日(月)~3月9日(日)
  • 調査方法
    アンケート票への記入(無記名)
  • 調査対象
    関西圏運送事業者3社のトラックドライバー
  • 回答者数
    62名