商慣習見直しや物流標準化の難しさ:2024年問題とその先を見据えて─ロジスティクス研究会7月会合報告
ロジスティクス研究会では、第3回会合を2023年7月18日(火)に実施しました。
第3回会合では、(株)紀文フレッシュシステムとカリモク家具(株)の2社より、各社における取組についてご発表をいただきました。
発表①:2024年問題を商機と捉えたチルド食品の共同配送(外販)の更なる拡大
発表企業
(株)紀文フレッシュシステム
発表のポイント
■物流子会社における「機能会社」と「事業会社」
※紀文フレッシュシステムは「事業会社」に相当
・機能会社:品質とコストで親会社に貢献
・事業会社:親会社へは品質・コストとともに、事業の利益による配当金によっても貢献
■チルド食品の物流が抱える問題
・取り扱いアイテム数が膨大
・アイテムの改廃が多い
・リードタイムが非常に短い
・受発注処理がアナログ
・多様な梱包形状と出荷単位
■物流視点からの標準化推進の取り組み ~外販拡大に向けて~
・理想像の設定:財務/非財務の両面でステークホルダーから選ばれる会社へ
・流通業者(着荷主側)との協働による「バラ」受注廃止や附帯作業等の見直し
・トラックドライバー拘束時間の短縮:運行ルート変更と納品時間調整
・梱包形態統一化の模索
事後アンケートでのコメント
○グループ会社の物流部門としての位置付けからステップアップをする為に何が必要なのかを考えながら拝聴させていただきました。物流部門として標準化を目指すにあたり、物流の事ばかり考えるのではなく、ユーザーのことや販売会社のスタンスや考え方等も意識する必要性がある点に気づかされました。
○2024年問題の対応に向けた荷主と協力運送会社との調整など、現場のリアルな声を伺うことができました。
○標準化を進める中で、目的(誰の為に何をするか)を明確にすることの重要性を改めて認識できました。また、ロジカルに分析を行い、分析結果の根拠を関係者間で共有することも非常に大事だと感じた。
発表②:WMS端末では対応しにくい出荷ミス削減対策とドライバー拘束時間の短縮に向けての取り組み
発表企業
カリモク家具(株)
発表のポイント
■出荷ミス削減の取り組み
・各作業における注意喚起メッセージの記載
・リストや管理画面を参照した確認の徹底
・作業手順や作業担当者の見直し
・大型かつ重量のある商品の取り扱いによる負担の軽減の検討
■ドライバー拘束時間短縮の取り組み
・営業マターによる「追加積み込み」対応の見直し
・工場の精算遅延による「追加積み込み」対応の見直し
・発注締め時間の見直し
・倉庫間における「横持ち」体制見直しの検討
事後アンケートでのコメント
○現場の問題点や商慣習の変更の難しさを共感しながら拝聴させていただきました。
○「物流の課題は現場にあり」の実践の報告でした。発表中にあった「残念ながら・・・結論は出ていません。」という言葉は、現状における率直な意見であるものと感じました。
○作業の慣れ・疲労による手順不遵守によるミスは少なからず発生する事象であると思いました。トラブル発生後の対策行為は非常に重要になると思いました。場合によりシステム化も考慮に加え、検討していくことも大事であると感じました。
参加者の声:会合を通じて得た「気付き」や、「有益」であると感じたこと
○現場ならではの課題感を把握できることが、有益であると感じました。
○発表を通じて属人化解消の難しさを改めて感じ、また標準化の視点をどこに置けば物流システムが効率良く機能するかを考えなければと気付かされました。単純に物流だけを見つめるのではなく、広い視野が必要だと感じました。
○自社では直接入出庫作業や輸配送を実施しておらず、入社した社員への説明は座学・現場見学が主となっていますが、その中で数値から物流を理解する(分析する)ことも必要であると感じました。
ロジスティクス研究会概要・参加メンバー
年度の途中でのお申込み・ご参加もお待ちしておりますので、是非ご検討ください。
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■2023年度参加メンバー企業一覧:30社33名(社名50音順/2023年8月31日現在)
アイ・グリッド・ソリューションズ、アセットソリューション、アビームコンサルティング、
イチネンロジスティクス、インターシステムズジャパン、エコネクト物流、
SBSリコーロジスティクス、カリモク家具、紀文フレッシュシステム、
キリングループロジスティクス、コヒーレント・コンサルティング、
ジョーンズラングラサール、シンフォニアテクノロジー、西濃運輸、大成建設、テルモ、
デロイト トーマツ コンサルティング、東京シティサービス、東芝デジタルソリューションズ、
トラフィックレンタリース、日本貨物鉄道、ハンナ、ピー・アイ物流企画、日野自動車、
ベネッセコーポレーション、ホンダ運送、マップボックス・ジャパン、もりや産業、
Rapyuta Robotics