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物流現場における「人と機械のベストマッチ」に向けて/鉄道貨物輸送の「これまで」と「これから」─ロジスティクスシステム研究会1月会合報告

お知らせ詳細

ロジ研

ロジスティクスシステム研究会では、第9回会合を1月18日(火)に実施いたしました。

1月会合では、東芝デジタルソリューションズと日本貨物鉄道(JR貨物)の2社より、
各社における取組についてご発表をいただきました。

1.実施概要
1)日  時 2022年1月18日(火)14:00~17:00
2)開催方式 当協会会議室での開催とZoomによるオンライン開催の併用
※現役メンバーのうち希望する方は当協会会議室にてご出席いただける形といたしました。

2.実施内容
1)発表①「東芝のロジスティクスソリューションのご紹介 〜東芝のロジスティクス事業をご存じですか?〜」
 ■発表企業:東芝デジタルソリューションズ(株)

 ■発表のポイント
  ○会社・事業概要
   ・インフラ領域を中心としたシステムインテグレーション、ICTソリューションの開発・製造・販売
  ○東芝のロジスティクスソリューション
   ・倉庫自動化に関する取組…東芝の「物流現場ノウハウ」と「知能化ロボット」の組み合わせによる、
                倉庫における「人エリア」と「機械(物流ロボット)エリア」の連携・業務最適化
   ・輸配送効率化に関する取組…倉庫管理ソリューションとの連携、輸送機材の追跡・所在管理
   ・開発中のソリューション:WES (Warehouse Execution System)…倉庫内の機器運用最適化

 ■事後アンケートでのコメント
  ○情報通信サービスを提供する企業は、ソリューション事業として特にロジスティクスにおけるソリューションに力を入れていることが良く分かりました。
   つまりはそれだけ他の事業領域と比較してロジスティクスの分野はDXが遅れているということなのかとも感じました。

  ○構築中のWESが、出荷の効率化を起点に一連の倉庫内作業の全体効率化をマネジメントすることができるのであれば、
   有益なものになるのではないかと感じた。
  
  〇発表中に紹介された物流のシステムにおいて配車工程まで含まれていたことが特徴的であると感じました。
   自社では倉庫管理と配車機能は別となっています。

  ○人が行う作業とロボットが行う作業を振り分け、管理していくソフトが開発されていることが興味深かったです。
   一方で、導入の効果を現状とどう比較し、コストメリットを出していくかが課題であると感じます。

2)発表②「~Challenge & Change~ 未来へ向けたJR貨物の挑戦」
 ■発表企業:日本貨物鉄道(株)

 ■発表のポイント
  ○会社概要
   ・全国ネットワークで鉄道貨物輸送を行っている唯一の事業体
  ○鉄道コンテナ輸送について
   ・CO2排出量…トラックの1/13、内航海運の1/2
   ・貨物列車1編成(最大26両)の輸送能力…10トントラック65台相当
  ○「Change」(発足から現在まで)
   ・国鉄民営化による発足後の経営状況
   ・鉄道事業、システム、事業開発(不動産等)の各部門における「Change」
  ○「Challenge&Change」(これからのビジョン)
   ・JR貨物グループ長期ビジョン2030
  ○最大の課題 
   ・大規模災害に向けた取組

 ■事後アンケートでのコメント
  ○モーダルシフトが叫ばれる状況であるものの、鉄道輸送が案外使われていないという印象を受け、意外でした。
 
  ○直近の自社の課題として鉄道貨物輸送への取組みが選択肢にあった中で、より詳しくそのメリット・デメリットが理解できました。

  ○課題やチャレンジすることについて分かりやすく説明頂けました。貨物駅の高度利用による物流結節点の強化に力を入れてゆくことにより
   利用者の利便性を高められれば、モーダルシフトのより一層の推進に繋がると思いました。

  ○JR貨物の歴史や現在の状況が非常に良く分かりました。会社として非常にポテンシャルがありそうである一方で、
   今あるアセットだけで勝負しようとしている面が見られることが気になりました。

3.会合全般に関する事後アンケートでのコメント
 ○両社の発表とも、「2024年問題」をはじめとした現状の課題に向けてのビジネスチャンス拡大の可能性を感じられました。

 ○バランスが取れている会社でも、どこが強みであるか、尖っている所は何かを考える視点が大切であると感じました。

 ○両社の発表とも、「自分ごと」として問題提起・課題設定・問題解決の内容を共有いただけてよかったです。

4.事務局所感
今回ご発表いただいた2社の共通点の一つとして、企業グループの規模が大きいことが挙げられます。大規模な企業グループならではの取組や知見を共有いただいた一方で、大規模だからこその問題・課題も議論に挙がりました。例えば、多数あるアセットの活用や組み合わせに苦慮していることや、グループ外の企業との協力に対する考え方(自前主義か否か等)といった事項が話題となりました。コロナ禍をはじめとした外部環境の激しい変化において、大規模な企業やそのグループ企業においても、事業に対する考え方の転換や様々な変化への柔軟な対応が重要であることを改めて感じさせられる会合となりました。


※2021年度参加メンバー企業一覧:22社25名(社名50音順/2022年2月28日現在)
愛知海運、アセットソリューション、アビームコンサルティング、エコネクト物流、
SBSリコーロジスティクス、オプティマインド、カリモク家具、紀文フレッシュシステム、
京セラコミュニケーションシステム、ジョーンズラングラサール、西濃運輸、ダイキンエアテクノ、
大成建設、帝人、東芝デジタルソリューションズ、トラフィックレンタリース、日本貨物鉄道、
バンダイロジパル、ハンナ、日野自動車、リコー、ロジ・ソリューション

過去の参加メンバー企業はこちらからご確認いただけます。


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