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ロジスティクス経営指標調査2022最終報告書の公表

お知らせ詳細

調査・研究

公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会(以下、JILS)では、ロジスティクスKPIに関わる事業の一環として、2022年度にロジスティクス経営指標(KPI)調査2022 (アンケート調査)を実施いたしました。アンケート集計結果と自由回答について取りまとめた結果は、2023年1月に中間報告書として先んじて公表しておりました。この度、第3章アンケート結果(分析編)の内容を増補いたしましたので、「ロジスティクス経営指標調査2022 最終報告書」として公開させていただきます。あらためまして、アンケート調査等にご協力いただいた企業の皆様、研究会のメンバーとしてご協力頂いた皆様には心より深く御礼を申し上げます。

ロジスティクス経営指標調査2022最終報告書は、こちらよりご利用ください。

解析結果の概略

今回増補された第3章アンケート結果(分析編)では、財務パフォーマンスや物流パフォーマンスに対して、物流・ロジスティクスに関する諸要因はどのような影響を及ぼすのであろうか、この点を明らかにするために、多変量解析により分析をおこないました。本章では、まず予備的分析として、質問項目の集約化を行うための主成分分析および因子分析を実施しました。そして、中間報告書に記載した調査のフレームワークをベースに集約化した変数間の相関関係について分析を行いました。

「財務パフォーマンス」と相関関係がある因子

財務パフォーマンスや物流パフォーマンスに対して、物流・ロジスティクスに関する諸要因がどのような影響を及ぼすのかを明らかにするために、相関関係を確認しました。その結果、「財務パフォーマンス」の因子に対しては、「物流パフォーマンス」や「差別化能力」および「連携能力」といった因子との間に、弱い相関がみられました。また、物流パフォーマンスに対しては、「連携能力」、「説明能力」、「革新能力」との間に弱い相関がみられました。また、物流パフォーマンスと「差別化能力」の間には、やや相関があるという結果となりました。

CLO任命は荷主のケイパビリティを高めるか

相関比による分析結果からは、CLOの存在と物流パフォーマンスの間に正の相関関係があることが示されました。この結果は、より権限の強いCLOが任命されることによって、物流パフォーマンスが向上することを示唆していると考えます。ただし、CLOと財務パフォーマンスの間に統計的に有意な関係性は認められませんでした。 今後、大手荷主における「物流経営責任者」の選任が法制化されるといわれています。CLOと近い役割である物流経営責任者の設置が進むことにより、ロジスティクス・物流部門の地位や影響力の向上、荷主企業のロジスティクスパフォーマンス向上が期待されます。引き続き、CLOの任命が、物流パフォーマンスのみならず、財務パフォーマンスの向上の寄与するための要件や状況を明らかにする必要があると考えます。


【本調査に関する問い合わせ先】
公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会JILS総合研究所 調査担当者:三谷(みたに)まで
〒105-0022 東京都港区海岸1-15-1 スズエベイディアム3F
 E-Mail mitani★logistics.or.jp ※★を@に変えてください
 https://www1.logistics.or.jp/ 

 

 

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