JILSニュース
2026.06.29 調査・研究

「物流2024年問題の影響と現状に係る実態調査」調査結果の公表

日本ロジスティクスシステム協会(JILS)では「物流2024年問題の影響と現状に係る実態調査」を実施しました。本調査は、2025年4月以降の「物流の2024年問題」について、前回調査(「物流2024年問題の影響と現状に係る実態調査との比較によるフォローアップを行い、荷主企業および物流事業者の意識や行動の変化を明らかにすることを目的としています。
あわせて、2025年度に施行された各種法制度への対応状況や、物流統括管理者(CLO)の選任状況、KPI管理等の観点から、物流効率化に向けた取り組みの進捗状況を把握しています。
このたび、調査結果を公表しました。

物流2024年問題の影響と現状に係る実態調査 報告書を閲覧する

調査結果の全体概況

2025年度の営業用貨物自動車を使った輸送状況

・営業用貨物自動車の利用は前回調査から全体では「増える」の割合が1.6%減少し、「減る」の割合が2.9%増加している。
・「引き続き運べている」と回答した割合は前回調査から1.4%減少し、「運びにくくなった」の割合は0.4%増加している。「引き続き運べている」との回答の裏で、スポット便の利用やリードタイム延伸、傭車に出す頻度の増加という実態がある。

2024年問題への対応状況

・ドライバーの荷待ち・荷役時間は、ともに短くなっている傾向はあるものの、約半数は「変わらない」と回答している。
・改正物流効率化法の施行を受け、約半数の回答者が荷待ち時間などの現状把握のうえ、対策を講じている。一方で、法改正は認知しながらも特段の対応を実施していない回答者が13.2%存在している。

物流統括管理者(CLO)の選任状況

・特定荷主・特定連鎖化事業者のうち31.2%は物流統括管理者(CLO)を選任のうえ中長期計画策定に向けた準備ができているが、約7割は中長期計画の準備ができていない状況がある。
・物流統括管理者(CLO)の職位としては、役員級(専任)は6.2%、役員級(兼務)は47.4%、部長級以下は17.1%を選任予定。部長級以下では35.4%が中長期計画策定の準備ができていない。

調査の実施概要

目的

・2025年4月以降の「物流2024年問題」の影響について、前回調査(「物流2024年問題の影響と現状に係る実態調査」https://www1.logistics.or.jp/news/news-8391/)との比較によるフォローアップを行うとともに、荷主企業および物流事業者がどのような意識で本問題に対応し、具体的な変革を進めているかの実態を明らかにする。
・2025年度に施行された「改正物流効率化法」、「改正トラック新法」および「取適法」への対応状況を把握し、荷主企業の物流統括管理者(CLO)の選任状況、KPI(積載効率・荷待ち・荷役等時間等)の管理状況などを通じて、物流効率化への取り組みの進捗を明らかにする。

調査期間

2026年3月3日(火)~2026年3月10日(火)

調査方法

インターネット調査 

・物流事業者向け:全57問 ※一部回答対象を指定した設問あり
・荷主企業向け:全53問  ※一部回答対象を指定した設問あり

調査対象

・JILSメールマガジンに登録している発着荷主(製造業、流通業)、物流事業者
・サカタウエアハウス ロジスティクス・レビュー登録者
・シグマクシス 「エコオケの会」登録者

回答者数

299名
調査結果の詳細は、調査報告書をご参照ください。

調査の背景

2024年4月より、トラックドライバーの時間外労働の960時間上限規制や改正改善基準告示が適用されたことなどに起因して、輸送能力不足など様々な問題の発生が懸念されてきました。
当協会では、2025年4月以降における、貨物が「運べているのか」「運べていないのか」「運べなくなりそうなのか」、すなわち「物流の2024年問題」に関する懸念事項が現実化しているかについて、改めて調査、分析を行うこととしました。
また、前回調査(物流2024年問題の影響と現状に係る実態調査)との比較によるフォローアップを通じて、荷主企業および物流事業者の意識および行動の変化を明らかにするとともに、2025年度に施行された各種法令制度への対応状況を把握し、物流・ロジスティクスを取り巻く課題や影響の実態を把握すべく、「物流2024年問題の影響と現状に係る実態調査」を実施しました。

問い合わせ

日本ロジスティクスシステム協会
JILS総合研究所 担当:角新・三谷
E-mail:souken@logistics.or.jp